2005年2月26日 通算九回目のBreak Station Live
〈ライブレポート〉
2005年 2月 26日 ( 土 ) 東京駅 Break Station Live Vol. 9
1『幸せに....なろうね』
2『Like a rainbow』(新曲)
3『君のもとへ』
4『オオカミと少女』(新曲)映像
5『音楽室』
6『夜のとばりがおりた時』
当日の東京駅は、スペシャルオリンピックス@長野の開会式に、
ご出席される皇太子様の警備にあたる警察官やSPの人たちで一杯でした。
皇太子様の出発時刻が午後一時。
MAYUKOさんのライブと重なってしまう東京駅ならではのサプライズの中、
時間を少しずらしてのライブ開始となりました。
(皇太子様にもMAYUKOさんの歌を聴いていただきたかった)
一曲目の『幸せに...なろうね』が始まると、周りのざわついた空気が一変する。
優しく、穏やかなものへ。
そう、いつもMAYUKOさんのライブで感じることができる“温もり”がもたらされる。
二曲目は、新曲が聴きたいというファンの声に応えて、
一番新しいMAYUKO's SONG
MAYUKOさんが見る夢は怖い夢が多いという。
そんな夢で目を覚ましたときの
「ああ、これが夢でよかった」
「もし、こんなことが現実に起こったら、どうしよう」
そんな感情から生まれたという
『Like a rainbow』
不安な気持ちに押しつぶされそうなとき、
またそこから抜け出そうとしたときに、
初めて気が付く大切な存在。
いつもいつもその人を必要としていたことを、
いつもいつも励まし続けてくれていたことを、
その人がくれる笑顔がこれからも続きますように。
鮮やかな虹が描く遥かなるアーチのように、ずっと、ずっと。
続いてはBreak Station Liveでは、定番曲となっている
『君のもとへ』
ふるさとの風を届けてくれるこの曲は、
どこか懐かしく、どこまでも暖かい。
そして聴くものを安心な気持ちで包み込む。
「MAYUKOとしてのアーティスト活動と平行して、
楽曲提供の仕事もしていて、『君のもとへ』もその中の一曲です。」
<ここでご自身のホームページについて話をされる>
ホームページの日記のコーナーで、タイトルのみの発表にも拘らず、
ファンの人から聴いてみたいという意見が多く寄せられたという今日二曲目の新曲
『オオカミと少女』
ロミオとジュリエットみたいな許されざる愛、究極の恋愛を書きたいと考えていて、
そのとき思いついた主人公たちーそこから、このタイトルとなったそうです。
「本当は隣で紙芝居でもやってもらいたいくらいの
御伽噺のような曲を創りましたので聴いてください。」
冒頭、御伽噺の一場面のような情景描写。
周囲の反対の声を振り払い、連れ立った二人の行く末は・・・・。
物悲しい調とMAYUKOさんの歌声が物語を際立たす。
(紙芝居など不要だと、個人的には思うのですが・・・)
MAYUKOさんの歌の中では、“オオカミ”もあくまで優しい。
「いつもと違う感じの曲で感想がとても気になる」とおっしゃっていましたが、
ファンの間では“極上”の一曲であったとの声が多く聞かれた。
この曲を聴かれた方は、ホームページにどしどし感想をお寄せください。
続いては、中学時代の思い出を全て詰め込んだという、
云わば、MAYUKOさんの音楽の原点といえる
『音楽室』
僕が初めてMAYUKOさんのライブに足を運んだときも、
この曲を聴かせてもらいました。
そのとき、なぜMAYUKOさんの歌が、こんなに多くの人の心を、
惹きつけるのかを、この曲に教えてもらった気がしました。
音楽が紡ぎだす果てしない世界。
音を奏で続けることでしか、伝えることができない溢れる想い。
迷いながらも、決して諦めることができなかった音楽への情熱。
それらが、痛いくらいに伝わってきたのを今でも鮮明に覚えています。
何か一つのことを目指してひたむきに頑張っていたあの頃。
誰にでも似たような経験がおありなのではないだろうか?
未熟がゆえに、不器用なまでに真っ直ぐだったあの頃を、
この曲が思い出させてくれる。
今日最後の曲は
『夜のとばりがおりたとき』
「いつもライブの最後は平和について歌ったものを聴いてもらうようにしています。」
この曲はMAYUKOさんの家から見える横田基地がモチーフとなっている。
基地を照らすライトが一晩中、空をオレンジに染めている。
そのあまりにも異様な光景を見て、平和への願いを込めて創られた一曲。
基地の明かりが空を焦がしていく、その同じ空に輝く星。
この二つを対比させて、絶望と希望とを描き出す。
それとともにその狭間におかれた私たちの現状をも訴えかける。
漆黒の闇にかき消される平和への叫び、押し寄せる絶望。
いくらかき消されようとも、叫び続ける。
“これからも笑顔でいられますように”そんなささやかな願いを込めて。
“憎しみの連鎖ではなく、優しさの連鎖を”
“暴力の連鎖ではなく、笑顔の連鎖を”
この曲を聴いた後、心に灯りが燈るのをいつも感じる。
MAYUKOさんと出会えたこと、
MAYUKOさんの歌をこうして聴かせてもらっていることが、
本当に幸せなことだと、ライブのたびに心に刻んでいる。
MAYUKOさん、今日も掛け替えのない時を、本当にありがとうございました。
(text by マース) |